八千代市萱田のはりきゅうマッサージ治療院
DIKKA~ディッカ~
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なぜ痛みが長引くのか?「中枢性感作」とは

なかなか治らない痛みには「中枢性感作」が関係しているかもしれません

八千代市の はりきゅうマッサージ治療院 DIKKA~ディッカ~ です。
「レントゲンでは異常がないのに痛い」
「痛みが何年も続いている」
「湿布や薬を使っても痛みが続く」
「何年も肩こりや腰痛に悩んでいる」

このような症状に悩まれている方は少なくありません。
以前は「痛みがある=患部に異常があるから起こる」と考えられていました。しかし近年の疼痛研究では、痛みは脳や脊髄が作り出している感覚であり、必ずしも組織の損傷の程度と一致しないことが分かってきています。

その代表的なメカニズムが「中枢性感作(ちゅうすうせいかんさ)」です。今回は慢性痛の原因として非常に重要な中枢性感作について、できるだけ分かりやすく解説します。

中枢性感作とは?

中枢性感作とは、脳や脊髄などの中枢神経系が過敏になり、本来なら痛みを感じない刺激でも痛みとして認識してしまう状態を指します。
通常、痛みは次の流れで発生します。

組織が損傷する

痛みを感じる神経(侵害受容器)が刺激される

脊髄を通って脳へ伝達される

脳で「痛い」と認識する

傷が治れば神経の興奮も落ち着き、痛みは自然と軽減します。しかし慢性的な炎症や痛みが長期間続くと、中枢神経自体が興奮しやすい状態へ変化してしまいます。

例えば、自宅の火災報知器を想像してみてください。本来なら火事のときだけ鳴るはずですが、もし感度が高くなりすぎると料理の湯気や少しの煙でも反応してしまいます。
痛みもこれと似ています。通常大きな刺激にだけ反応する神経が、長期間痛みを感じ続けることで過敏になり、少しの刺激でも「痛い!」と反応してしまうのです。
つまり、身体の異常だけではなく、神経の「痛みセンサー」が敏感になっている状態と考えると分かりやすいでしょう。

なぜ神経は敏感になってしまうのか?

例えばぎっくり腰になったとします。最初は腰の筋肉や関節を守るために痛みが出ます。これは身体にとって必要な反応です。
しかし適切な処置を行わず、その痛みが何か月も続くと、神経は「痛みがある状態」が当たり前になってしまいます。
すると、「もう少し早めに痛みを知らせよう」というように、痛みに対する反応が過剰になってしまうことがあります。
この状態になると、最初のケガや炎症が治っていても痛みだけが残ることがあります。

中枢性感作でみられる症状

代表的なのは以下の通りです。

痛覚過敏・・・通常より強い痛みを感じます。例えば、採血程度でも非常に痛い、軽い筋肉痛でも激痛という状態になります。
アロディニア・・・本来痛くない刺激でも痛みを感じます。例えば、洋服が擦れる、軽く触られる、シャワーのお湯、これだけでも痛みを感じることがあります。
痛みが広がる・・・最初は腰だけだったのに、お尻、太もも、背中などへ広がっていきます。これは脊髄で受容野が拡大しているためです。
長時間痛みが続く・・・刺激が終わった後も痛みが残ります。神経が興奮し続けるためです。

中枢性感作が関係すると考えられる疾患

近年では次のような疾患で関与が示唆されています。

・慢性腰痛
・肩こり
・頚部痛
・線維筋痛症
・顎関節症
・慢性頭痛
・変形性膝関節症
・手術後慢性疼痛
・むち打ち後遺症
・CRPS(複合性局所疼痛症候群)

特に変形性膝関節症では、画像上の変形と痛みの強さが一致しないケースが多く、中枢性感作の関与が注目されています。

ストレスや睡眠不足でも痛みは強くなる?

「疲れると痛みが強くなる」
「寝不足の日は腰が痛い」
「仕事が忙しいと肩こりが悪化する」

こうした経験をされた方も多いのではないでしょうか。実は、脳には痛みを調整する働きがあります。
十分な睡眠が取れていたり、リラックスしていたりすると、痛みを抑える働きがしっかり機能します。

反対に、睡眠不足、強いストレス、疲労、不安などが続くとこの働きが弱くなり、普段よりも痛みを感じやすくなることがあります。
そのため、慢性的な痛みを改善するには、患部だけを見るのではなく、生活習慣を整えることも大切です。

鍼灸は中枢性感作へどのように働くのか

近年の研究では、鍼刺激は単に筋肉を緩めるだけではなく、中枢神経へも様々な作用を示すことが分かってきています。
鍼灸というと、「筋肉の緊張を和らげる治療」というイメージを持たれる方も多いかもしれません。もちろんそのような作用もありますがそれだけではありません。

鍼刺激によって、βエンドルフィン、エンケファリン、ダイノルフィンなど、身体の中で痛みを和らげる物質(内因性オピオイド)が分泌されたり、痛みを調整する脳や神経の働きが活発になります。
また、鍼灸の刺激によって血流が改善し、筋肉の緊張が和らぐことで身体全体がリラックスしやすくなることも期待できます。
こうしたさまざまな作用が組み合わさることで、神経が過敏になっている状態を落ち着かせる手助けになると考えられています。

症状の内容や度合いにもよりますが、当院でも患者様の状態を見極めながら、極力強い刺激は避け、心地良いと感じていただける施術を心掛けています。
また、ある程度の基本の施術はありますが、刺鍼や施灸の部位も状態を見ながら都度変えています。

中枢性感作では「患部だけ」を治療しても改善しにくい理由

慢性痛では痛みの発生源が患部だけとは限りません。
そのため、筋肉の緊張を和らげる、炎症だけを抑える、関節だけを見るという治療では改善が限定的なことがあります。
重要なのは全身の状態を整えて、神経系全体の過敏性を落ち着かせることです。
そのためには、

適切な運動療法
睡眠の改善
ストレス管理
認知行動療法
鍼灸治療

などを組み合わせた包括的なアプローチが推奨されています。

まとめ

近年、「痛み」は単にケガや炎症だけで起こるものではなく、脳や神経の働きも深く関わっていることが分かってきました。
中枢性感作とは、痛みを感じる神経が敏感になり、本来よりも強く痛みを感じてしまう状態です。
だからこそ、慢性的な痛みでは患部だけでなく、睡眠やストレス、生活習慣、そして神経の働きにも目を向けることが大切になります。ただし、その効果には個人差があり、症状や原因に応じて適切な評価と治療計画を立てることが重要です。
長く続く痛みでお悩みの方は、「痛み=患部だけの問題」と考えるのではなく、神経系全体の状態にも目を向けることが改善への第一歩となるかもしれません。
鍼灸もその一つの選択肢として、筋肉や関節だけでなく神経の働きを整えるサポートが期待されています。

はりきゅうマッサージ治療院 DIKKA~ディッカ~では丁寧な問診と評価を通じて、局所だけでなく神経系や全身のバランスを考慮した施術を行っています。
「検査では異常がないと言われたのに痛みが続く」、「長年の痛みを何とかしたい」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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