鍼灸と免疫力の関係 〜自律神経を整えて自然治癒力を高める〜
暑さがこうも続くと食欲がなくなる、睡眠の質が落ちてしまう、なんとなく身体が重い、などのいわゆる夏バテの症状が出ている方もいらっしゃると思います。
このような状態が続くと免疫力が低下し、風邪をひきやすい、疲れが取れない、アレルギー症状が悪化するなどの症状が出やすくなります。
こうした免疫力低下を防ぐ方法の一つとして鍼灸があります。
本記事では鍼灸と免疫力の関係をわかりやすく解説します。

免疫とは?低下するとどうなるのか
「免疫」は体に侵入するウイルスや細菌などの外敵を排除し、身体の健康を守るためのいわゆる防御システムです。これには「自然免疫」と「獲得免疫」の2つがあります。
✅自然免疫:生まれながらに備わっている防御機能で、異物をすぐに攻撃します。
✅獲得免疫:一度かかった病気を記憶し、再び感染した時に強力に働く免疫です。
獲得免疫は「細胞性免疫」と「液性免疫」の2つがありますが、今回は説明を割愛します。
免疫の働きが低下すると、風邪や感染症にかかりやすくなるほか、慢性疲労やアレルギー症状の悪化、自己免疫疾患のリスクも高まります。
鍼灸が免疫力を高める仕組み
鍼灸は身体のツボに鍼やお灸で刺激を与え、気血の流れを整えることで体のバランスを調整すると言われています。
近年の研究では、自律神経や免疫系にも影響を与えることがわかっています。
✅白血球を活性化する
鍼刺激で白血球の数や活動が一時的に高まることが報告されています。これにより、体内の防御力が強化されます。
✅自律神経のバランスを整える
ストレスで交感神経が優位になると免疫力が低下します。鍼灸は副交感神経を優位にし、リラックス状態を作り、免疫バランスを改善します。
✅ホルモンバランスを調整
ストレスホルモン(コルチゾール)を下げる効果が報告されています。
✅免疫細胞の活性化
NK細胞やT細胞の活性が上がる研究もあります。
免疫力を高めるおすすめツボ
鍼灸でよく使われる免疫力アップのツボを3つ紹介します。
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足三里(あしさんり):膝下にあるツボで、胃腸機能を整え、体力を高めます。
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合谷(ごうこく):手の甲、親指と人差し指の間にあるツボで、ストレス緩和や免疫向上に効果的です。
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三陰交(さんいんこう):内くるぶしから指4本分上にあるツボで、血流を改善し、体質強化に役立ちます。
これらのツボは、自宅でのお灸や指圧でも活用できます。
鍼灸と一緒に取り入れたい免疫力アップ習慣
鍼灸だけでなく、次のような生活習慣も免疫向上に欠かせません。
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十分な睡眠:免疫細胞の回復には質の高い睡眠が必須。
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バランスの良い食事:腸内環境を整え、免疫の70%を担う腸をサポート。
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適度な運動:血流を促し、免疫細胞を活性化。
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ストレス管理:深呼吸や趣味の時間でリラックスすることも大切です。
まとめ|鍼灸で自然治癒力を高め、健康な毎日を
鍼灸は、免疫力を高めるための有効なアプローチの1つです。白血球の活性化や自律神経の調整により、風邪予防や疲労回復、アレルギー症状の軽減などが期待できます。
適切な生活習慣を送ることが、自然治癒力を引き出し、健康な体を維持する大前提であるのは間違いありません。
しかしながら多忙な現代社会では、時間に追われて適切な生活習慣を送ることが難しいという方も少なくないかと思います。
定期的な鍼灸施術が皆さまの健康維持の一助になれましたら嬉しいと思っております。
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