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多雨疲労とは?雨の日にだるい・疲れる原因

雨が続くと身体がだるい

八千代市の はりきゅうマッサージ治療院 DIKKA~ディッカ~ です。

「雨の日になると、体が重くてだるい」
「雨が何日も続くと、いつも以上に疲れる」
「低気圧が近づくと頭痛や肩こりがひどくなる」このような経験はありませんか?

近年、「気象病」や「天気痛」という言葉が広く知られるようになり、天候の変化と体調との関係に注目が集まっています。
その中で、雨が長期間続くことで感じる疲労感や倦怠感を表す言葉として「多雨疲労」という表現が使われることがあります。ただし、多雨疲労は医学的に確立された病名ではありません。そのため、「多雨疲労=病気」と考えるのではなく、雨や低気圧、気温・湿度の変化、日照時間の減少、活動量の低下などが重なったときに生じる「雨の時期の体調不良」を考えるための言葉として捉えるのが適切です。

実際、気圧や気温などの気象条件と頭痛・慢性痛との関連については研究が行われています。2025年に発表された系統的レビュー・メタ解析では、気象変化と片頭痛との関連が検討され、特に気圧と気温との関連が示されました。一方で、研究結果には個人差やばらつきもあります。

今回は多雨疲労と考えられる体調不良の背景、自律神経との関係、気圧変化による頭痛や痛み、日常生活でできる対策について解説します。

多雨疲労とは?

前述したとおり、「多雨疲労」は正式な医学用語や診断名ではありません。
一般的には、雨や曇りの日が続く時期に、

体がだるい
疲れが取れない
体が重い
眠気が強い
頭が重い
頭痛がする
首や肩がこる
めまいを感じる
関節や腰などが痛む
集中力が落ちる
やる気が出ない

などの不調を感じる状態を表現する言葉として考えることができます。
医学的には、このような症状を「気象病」や「天気痛」、あるいはそれぞれの症状として捉えていくことになります。
重要なのは、「雨が降ったから必ず体調が悪くなる」わけではないということです。同じ雨の日でも何も感じない人がいる一方で、頭痛や倦怠感、関節痛などを強く感じる人もいます。この違いには、もともとあった頭痛、慢性痛、睡眠状態、ストレス、生活習慣など、さまざまな要因が関係していると考えられています。

なぜ雨の日は体がだるくなるの?

雨の日の体調不良には、一つの原因だけでなく複数の要素が重なっている可能性があります。
代表的なのが、

気圧の変化
気温の変化
湿度
日照時間
活動量
睡眠・生活リズム

です。これらの環境変化に対して体が適応し続けることで、「なんとなく疲れる」「体が重い」と感じる可能性があります。

気圧の変化と体調不良

雨の日の体調変化を考えるうえで、特に研究されているのが「気圧」です。低気圧が近づくと大気圧が変化しますが、この変化が片頭痛や慢性痛などに影響する人がいることは複数の研究で報告されています。

日本で行われた研究では、片頭痛患者28人を対象に1年間の頭痛日記と気圧変化を調べたところ、気圧変化と片頭痛発症との関連が認められた患者がいました。また別の研究では、片頭痛患者34人を調査し、気圧が6~10hPa程度低下したときに発作が起こりやすかったという結果も報告されています。ただし、これは「低気圧になれば誰でも頭痛が起こる」という意味ではなく、気圧と片頭痛との関係には研究結果のばらつきがあり、それ以外の要因との組み合わせが重要だとされています。

つまり、気圧は症状を引き起こす可能性のある要因の一つだが、すべてを説明できるわけではないというのが現在の科学的な捉え方です。

気圧変化はなぜ痛みに影響するの?

気圧変化と痛みの関係については、いくつかのメカニズムが研究されています。その一つとして注目されているのが「内耳」です。
内耳には音を聞くための器官だけでなく、身体の傾きや動きを感知する前庭器官があります。気圧変化を感知する仕組みが内耳に存在し、それが神経系を介して自律神経や痛みの感覚に影響する可能性が研究されています。

日本の研究者による総説でも、気圧変化による痛みの増強に内耳の気圧感受メカニズムが関与する可能性や、一部の慢性痛患者では気象変化に対して自律神経系が過剰に反応する可能性が示されています。ただし、これは「気圧を感じるセンサーが一つあり、それが痛みを直接起こす」という単純な仕組みではなく、脳、神経、自律神経、血管、内耳など複数のシステムが関係している可能性があります。

多雨疲労と自律神経の関係

「雨の日は自律神経が乱れる」とよく言われますが、少し注意が必要です。自律神経には交感神経と副交感神経があり、心拍、血圧、発汗、体温調節、消化など、意識とは関係なく行われる身体機能の調整に関わっています(自律神経の記事はこちら)。

気圧や気温などの環境変化に対して身体が適応する際にも、自律神経は重要な役割を担います。
そのため、

気象変化
↓
身体が環境に適応
↓
自律神経などの調節系が働く
↓
人によっては頭痛・倦怠感・めまい・痛みなどを感じる

という関係が考えられています。ただし、「雨の日=自律神経が乱れる」と単純化するのは適切ではありません。気象変化と自律神経の関係については研究が続いており、症状には個人差があります。

雨の日に「眠い・疲れる」理由

多雨疲労でよく聞かれるのが、「とにかく眠い」という訴えです。雨や曇りの日には外に出る機会が減り、日光を浴びる時間が短くなりやすくなります。
さらに、

外出しなくなる
歩く量が減る
運動不足になる
昼間に眠ってしまう
夜の睡眠が浅くなる

という変化が起こると、睡眠・覚醒リズムが乱れる可能性があります。

その結果、

「朝から眠い」
↓
「活動量が減る」
↓
「夜の眠りにも影響する」
↓
「翌日も疲れている」

という悪循環につながることがあります。つまり雨そのものだけではなく、雨によって生活習慣が変化することも疲労感の一因になる可能性があります。

湿度が高いと疲れやすい?

雨の日には湿度も高くなります。高湿度の環境では汗が蒸発しにくくなるため、体温調節に影響することがあります。
特に夏場では、高温+高湿度+運動不足+睡眠不足などが重なると、体への負担が増えます。

ただし、「湿度が高いから必ず疲労が起こる」とは言えません。近年の研究では、気温、気圧の変化、湿度と片頭痛との関連が検討されていますが、その結果は一貫していません。2025年に発表されたレビューでも、気温が片頭痛の誘因となる可能性が示される一方、個人差や地域差が大きいことが指摘されています。また、気圧の低下や変動が片頭痛の発生頻度と関連する可能性を示す研究もありますが、湿度についても含め、気象要因と片頭痛との関係についてはさらなる研究が必要とされています。

このように、気象要素は一つずつ切り離して考えるより、気圧・気温・湿度・睡眠・ストレス・活動量などを総合的に見ることが重要です。

多雨疲労で起こりやすい症状

雨が続く時期に感じやすい症状としては、次のようなものがあります。

倦怠感
疲労感
眠気
頭痛
めまい
首肩こり
腰痛
関節痛
むくみ
胃腸の不調
集中力が落ちる
やる気が出ない
イライラする
気分がすっきりしない
頭がぼんやりする

ただし、これらは多雨疲労に特有の症状ではありません。貧血、甲状腺疾患、睡眠障害、感染症、薬剤の副作用など、別の原因でも起こります。
症状が長期間続く場合には、「天気のせい」と決めつけないことが重要です。

雨の日のだるさを軽減する方法

1.朝の生活リズムを崩さない
雨の日でも、できるだけ起床時間を一定にしましょう。朝起きたらカーテンを開け、可能であれば外の明るさを浴びます。
「雨だから昼まで寝る」という生活を続けると、睡眠リズムが乱れる可能性があります。

2.無理のない範囲で体を動かす
雨の日は活動量が減りやすくなります。肩回し、背伸び、軽いスクワット、ストレッチなど、数分でもよいので体を動かしてみましょう。
重要なのは「激しい運動をする」ことではなく、活動量を完全に落とさないことです。

3.入浴でリラックスする
シャワーだけで済ませず、体調に問題がなければ湯船につかるのもおすすめです(湯船につかる効果についての記事はこちら)。
入浴は身体を温めるだけでなく、一日の緊張を切り替える時間にもなります。特に就寝前の生活習慣を整えることは、睡眠環境を整えるうえでも重要です。

4.室内の温度・湿度を調整する
雨の日は「気温はそれほど高くないのに蒸し暑い」ということがあります。エアコンの冷房や除湿機能などを適切に使用し、過ごしやすい環境を作りましょう。
反対に、冷房による冷えすぎにも注意してください。

鍼灸では多雨疲労をどう考える?

鍼灸や手技での施術において、ある程度基本方針はあるものの「雨の日だからこのツボ」という一律の考え方ではなく、患者様のご来院時の心身の状態を確認して施術方針を考えています。

例えば、「雨の日に頭痛がする」という方でも、

首や肩の筋緊張が強い
睡眠不足がある
ストレスが強い
運動不足がある
頭痛以外にめまいがある
もともと片頭痛がある

など、背景は人によって異なります。

そのため、症状が出ている場所だけを見るのではなく、筋緊張、睡眠、疲労、生活習慣などを総合的に確認します。
また、東洋医学では季節や湿度などの環境変化を身体の状態と関連づけて考える場合があります。特に雨が続く時期の「体が重い」、「だるい」という感覚については、東洋医学の「湿(しつ)」という考え方を用いて説明することがあります。これは現代医学の「湿度が高いから体内に湿がたまる」という意味ではなく、東洋医学独自の身体観に基づく考え方です。

まとめ|雨の日の疲労を「体からのサイン」として考える

雨が続くと、「体が重い」、「疲れが取れない」、「眠い」、「頭痛がする」、「肩や首がつらい」といった症状を感じる方がいます。こうした状態を説明する言葉の一つが「多雨疲労」です。
ただし、多雨疲労は正式な医学的診断名ではありません。

気圧、気温、湿度、睡眠、活動量、ストレス、もともとの頭痛や慢性痛など、複数の要因が組み合わさって体調に影響している可能性があります。特に気圧と片頭痛などの関係については研究が進んでいますが、個人差が大きく、「低気圧だから必ず体調が悪くなる」とは言えません。

だからこそ、「雨だから仕方ない」と我慢するのではなく、「どんな天候のときに、どのような症状が出るのか」を知ることが大切です。

朝の光、適度な運動、入浴、睡眠、室内環境の調整など、できることから少しずつ取り入れてみましょう。

八千代市の はりきゅうマッサージ治療院 DIKKA~ディッカ~では、雨の日に悪化する頭痛や首・肩のこり、腰痛、疲労感などについて、お身体の状態を確認しながら鍼灸・マッサージによる施術を行っています。

「雨が降るといつも体調が悪くなる」
「低気圧が来ると頭痛や肩こりがつらい」
「最近、体のだるさがなかなか取れない」

という方は、一度ご自身の体調と天候の関係を振り返ってみてください。天候に左右されにくい身体づくりを考えることが、毎日の体調管理につながるかもしれません。

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